熱力学的極限を取ることができない場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/25 03:40 UTC 版)
「熱力学的極限」の記事における「熱力学的極限を取ることができない場合」の解説
あらゆる形に熱力学的極限が存在するわけではない。一般に、体積を増加させると、粒子密度が一定のまま粒子数が増加するような系では熱力学的極限を取ることができる。しかし、次にあげるような系では、このようなアプローチでは熱力学的極限を取ることはできない。 粒子が引力ポテンシャルを持っており、(ファンデルワールス力のようなポテンシャルとは異なり)極めて粒子間距離が小さいときでも反発力が働かないような場合。このような系では、粒子は空間に広がることなく凝集する。重力ポテンシャルによる系はこの場合に合致し、フィラメントや超銀河団、銀河、星団、星などを形成する。 電荷密度の平均がゼロではない系。このような系では周期的境界条件を取ることができない。これは、電荷に起因する電束が存在することと、周期的境界条件が矛盾するからである。他方、箱型の境界条件では粒子は空間的におおよそ均等に広がることはなく、境界にだけ存在するようになる。 ボース-アインシュタイン凝縮や超伝導、超流動といった絶対零度付近で生じるある種の量子現象には、異常性がある[要出典]。 H-安定ではない場合。このような系をCatastrolicと呼ぶ。
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