照明演出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 10:04 UTC 版)
「プロメテ - 火の詩」の記事における「照明演出」の解説
初演では、スクリャービンのために開発され、様々な色彩とその組み合わせの照明を鍵盤によって操作できる色光ピアノが使われる予定であったが、故障が起きて利用することができなかった。その後も演奏で色光ピアノが使われたことは滅多にない。この色光ピアノパートは楽譜の最上段に五線譜で記載されており、現在でもMIDI電子キーボードと照明装置を組み合わせることにより再現可能である。 Cは赤、Gはオレンジ、Dは黄、Aは緑、Eは空色、Bは青、F♭は明るい青、C♯は紫、A♭はライラック、E♭はフラッシュ、B♭はローズ、Fは深い赤色 と色が指定されている。 アルゲリッチがアバド指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共演した収録では、雰囲気と情緒をかもし出すために、プロジェクタによって舞台上にさまざまな色光を投影したが、これがスクリャービンの意図を忠実に再現した演出といえるかどうかは問題がある。2006年2月にはウラディーミル・アシュケナージ指揮NHK交響楽団も同様の上演を行っている。 『題名のない音楽会』の司会が羽田健太郎に代わった直後の2000年4月には、曲の一部を省略したものの、MIDIキーボード処理による複数の照明と連動して色光ピアノを再現した演奏会が放送され、羽田自身がピアノを担当した。照明は観客に向かって舞台正面に置かれていた。なおこの時には全曲の最後の和音の際に照明がランダムで高速に点滅し、オーケストラの終止と共に全部の照明が真っ白に光るという大掛かりな演出があったが、これはスクリャービンのオリジナルの楽譜には書かれていない。
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