灰簾石とは? わかりやすく解説

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かいれん‐せき〔クワイレン‐〕【灰×簾石】

読み方:かいれんせき

カルシウム・アルミニウムなどを含む複雑な含水珪酸塩鉱物(けいさんえんこうぶつ)。緑簾石(りょくれんせき)の仲間で、結晶片岩柱状結晶として存在する斜方晶系バナジウムを含む青紫色透明なものタンザナイトとよばれ、宝石となる。ゾイサイト黝簾石(ゆうれんせき)。


灰簾石(Zoisite)

灰簾石
Baltistan,Pakistan
Ca2Al3(SiO4)3(OH) 標本の高さ約1.2cm

美し結晶をした灰簾石(かいれんせき)の標本です。
薄い板が重なったような形状結晶先端部分見られます。
また、結晶面様子から標本特徴がよく観察できます

灰簾石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/27 07:50 UTC 版)

灰簾石 zoisite
アニョライト(左)とタンザナイト(右)
分類 ケイ酸塩鉱物
化学式 Ca2Al3(SiO4)(Si2O7)O(OH)
結晶系 正方晶系
モース硬度 6.5
光沢 ガラス光沢
灰色黄色ピンク色青色緑色など)
条痕 白色
比重 3.3
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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灰簾石(かいれんせき、zoisite、ゾイサイト)は鉱物ケイ酸塩鉱物)の一種。黝簾石(ゆうれんせき)[1]ともいう。緑簾石の Fe3+ が Al に置き換わったものであるため従来は緑簾石グループに属するとされていたが、2006年にThomas Armbrusterを座長とする国際鉱物学連合・新鉱物命名分類委員会のチームにより、緑簾石グループの定義の一つに単斜晶系が入れられ[2]、灰簾石は正方晶系であるために除外されることとなった。化学組成は Ca2AlAl2(Si2O7)(SiO4)O(OH)。

ケルンテン州ザウアルペドイツ語版山地(現在のエバーシュタイン近郊)で1804年に鉱物商が発見し、ジグムント・ゾイスが新種の鉱物と気付いてアブラハム・ゴットロープ・ウェルナーに送った。翌1805年にヴェルナーはゾイスにちなんで命名した。この発見の事情から、「saualpite」とも呼ばれていた。

同じ化学組成で単斜晶系の鉱物は斜灰簾石(斜黝簾石)で、こちらは緑簾石グループに入れられている。

類縁体としては、2022年スウェーデンヴェルムランド県フィリップスタード市のヤコブスベリ鉱山から発見が報告された「鉛灰簾石(Zoisite-(Pb)、[CaPb][Al3](SiO4)(Si2O7)O(OH)))」がある[3]。これは、灰簾石に2つ含まれるカルシウムのうち一つがに置換したものである。

変種

マンガンを含むものをチューライト(thulite、桃簾石)、バナジウムを含むものをタンザナイト(tanzanite)という。

脚注

関連項目

参考文献

外部リンク




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