潜水機構とは? わかりやすく解説

潜水機構

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 13:26 UTC 版)

潜水艦」の記事における「潜水機構」の解説

潜水艦浮上時は、船体排水量浮力より小さいので、水上浮いている潜りたい時は、艦内海水海水注入し船体排水量浮力より大きくすることで沈降する海水にはメインバラストタンク(メインタンク、バラストタンクなどという。)、ネガティブタンク、トリムタンクがある。メインタンクは海水または空気注入する船体浮力調整タンクである。ネガティブタンクはメインタンクの補助用の浮力微調整小型タンクで、通常メインタンクとは逆の注排水を行う。トリムタンクはトリム(艦の前後傾き調整用であり、船体前後に2箇所設置されており、船体前後浮力比を操作する潜水艦潜航する場合、まずベント弁(メインタンク内部空気排出弁)を開く。すると、フラッドホール(メインタンク下部海水注入用の穴)から海水入り船体浮力低下して艦が沈下開始するその後、トリムタンクや舵を操作して艦首下げ目標深度到達する目標深度到達後は、トリム調節して平状態を保てるようにする。浮上時には艦内圧縮空気タンクからメインタンクへの空気注入すると、タンク内から海水排出され船体浮力増し、艦は浮き始める。この操作は(メインタンク・)ブロー呼ばれる艦長下命同様に発声する)。 なお潜水艦最大潜航深度重要な軍事機密であり、観艦式などでは、外部人間深度計を見られないように、貼り紙などで隠してしまうほどである。したがって公表潜航深度参考程度価値しかないが、それらによると、攻撃型潜水艦潜航深度300 - 600m程度戦略ミサイル原潜100 - 500m程度である。武装した潜水艦潜航深度記録は、1985年チタン合金船殻ソ連原潜「K-278」が記録した1,027mで、K-278はこの深度魚雷発射が可能であったと言われている。当時この深度潜水艦探知攻撃する能力はどの国にも無かった。なお、軍事以外潜水艇深度世界記録は、1960年深海調査艇トリエステ」が出した深度10,916mである。

※この「潜水機構」の解説は、「潜水艦」の解説の一部です。
「潜水機構」を含む「潜水艦」の記事については、「潜水艦」の概要を参照ください。

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