消費に影響を及ぼす要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 23:20 UTC 版)
消費(ないしは貯蓄)に影響を及ぼす要因には様々なものが存在する。ここではケインズによるものを列挙する。 主観的要因(家計)不測の事態に備えるための予備 老後や子供の教育に対する備え 利子所得や資産価格の騰貴を狙う打算 生活水準の向上 経済的な独立 企業への意欲 財産の遺贈による自尊心の満足 吝嗇 主観的要因(企業)自己資金の確保 流動資金の確保 収入の向上 堅実財政への意図 客観的要因実質可処分所得(実質賃金)の変化 所得と純所得との差(企業の減価償却積立金など)の変化 資本価値の予見されない変化 時差割引率(現在財と将来財の交換比率)の変化 財政政策の変化 現在から将来への所得水準の動きに対する期待の変化 ケインズは、消費性向が短期では客観的要因の変化に依存すると仮定した。消費は実質所得のかなり安定した関数ではあるが、生活水準の維持のための消費は所得の変化に対して短期では不完全にしか順応せず、また資本価値の予見されない変化を主要な要因の一つと見ていた。
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