波のメタファー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 03:29 UTC 版)
「エコクリティシズム」の記事における「波のメタファー」の解説
エコクリティシズム研究史について、波のメタファーを用いたものもある。次のように4つの波にたとえられている。 第1の波:1980年から1995年頃を指す。エコクリティシズムという語が一般的ではなく、ネイチャーライティングの重視と、非・人間的自然と米英の文芸作品が分析の中心となった。 第2の波:1995年から2000年頃を指す。エコクリティシズムが拡大し、多文化作家や世界各地の環境文学にも関心が向けられた。環境正義(英語版)との関わりも使われるようになった。 第3の波:2000年から2008年頃を指す。国単位の文化を超える横断的な傾向が強まり、マテリアル・エコフェミニズム、クイア理論、生きもの批評、エコクリティカル・アクティヴィズムとのつながりも加わっていった。グローバルな環境汚染や土地の喪失も注目されるようになった。 第4の波:2008年から2012年頃を指す。人間の身体が物理世界に埋め込まれている点に着目するマテリアリズムとのつながりが深まっていった。人間と他の生物との平等性や、ヒューマニズムの限界を超えて生物全体に拡張するポストヒューマニズム(英語版)の思想とも連動していった。
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