歴史および概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 05:45 UTC 版)
人類文明の初期からある職業のひとつとして知られる。 自然石は、木材と並び、最古の建材のひとつである。また、古くは、頑丈で長持ちはするものの、加工が難しく、コストのかかる建材でもあった。そのため、城壁・宗教施設・護岸・道路・橋梁など、過去には重要とされた分野で石が使われてきた。石工は、そういった事業にかかわりあう専門的な職業として、古くから確立されていた。 石造りのものは長く残るということもあって、石工ともども歴史・技術史などに登場することは多い。石による建築物・構成物として著名なものに、エジプトのピラミッド、ソールズベリー近郊のストーンヘンジ、イースター島の巨石彫刻群、アテナイのパルテノン神殿やエピダウロスの円形劇場、ペルーのマチュ・ピチュ、中南米ユカタン半島全域に存在するマヤ・アステカ遺跡群、カンボジアのアンコール・ワット、ヨーロッパ各地の大聖堂、各所の城砦建築などがあげられる。 ヨーロッパでは伝統的に近世までは彫刻家と石工の区別がなく、両者は同じギルド(職業組合)に所属した。 現在では、他の新技術に押されており、石工の登場する範囲はだいぶ狭くなった。しかしながら、墓石を含む記念碑類・石灯籠をはじめとする宗教的設備・各種の屋外装飾品類などでは石の細工品、そしてそれを製造する石工は、確固たる地位を維持している。
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