歩容(正常歩行と異常歩行)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 23:03 UTC 版)
歩く様子のことを歩容(ほよう)という。歩容は物理量ではない。詳しくは歩容解析を参照のこと。 ヒトの歩行は正常歩行と異常歩行に分けられるが、正常でない歩行のすべてが疾病によるわけではなく歩行は年齢や身体的特徴、精神状態などの影響を受けるため歩き方に特徴(歩き方のくせ)がはっきりとみられることも多い。 船乗り歩行 - 腰椎の前弯が強い人などに見られる歩容で左右の足の間隔の広い歩行。 前かがみ歩行 - ヒールの高い靴を履いた人などに見られる歩容で腰を過伸展し膝を屈曲した歩幅の短い歩行。 など 一方、異常歩行は神経筋疾患、運動器疾患、加齢などが原因で引き起こされる。このほか異常歩行は外傷(ねんざ等)、下肢長差、筋疾患、疼痛などでも引き起こされる。 すくみ足(frozen gait) - すくみ足は中枢神経疾患にみられる症状で下肢の屈筋と伸筋が同時収縮する現象をいう。 小刻み歩行(brachybasia) - 小刻み歩行は血管障害性対麻痺、脳卒中、パーキンソン患者に見られる歩容で、前屈姿勢で足底をこするような歩行をいう。 失調性歩行(gait ataxia) 動揺性歩行(動揺歩行、waddling gait) - 進行性筋ジストロフィーの症状で腰椎の弯曲の増強により下肢の内旋と尖足を伴った左右の揺れの大きい歩行をいう。 間欠性跛行(間欠性歩行困難症、Intermittent claudication) - 下肢の動脈の閉塞や狭窄などが原因で見られる歩行。 など
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