機械化歩兵としての豆戦車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 19:19 UTC 版)
豆戦車は、その名称から「戦車の一種」として見られてしまうことが、しかし戦車としてはあまりにも非力なことから、その評価を下げてしまう一因となっているが、視点を変えてみると、また違った評価をすることもできる。 すなわち、「機械化歩兵としての豆戦車」という視点である。豆戦車は歩兵そのものを機械化したものとみなすこともできるからである。 豆戦車とは、歩兵に、 1. 8mm以上のクラスの機関銃・機関砲を運用可能な火力。 2. 人的資源や馬匹の省力化。わずか1~2名で1個分隊並みの火力。 3. 重さ10 kg以上の機関銃と数千発(重さ100kg近く)の弾薬をわずか1~2名で携帯して長距離行軍可能な搬送力と持久力。 4. おおむね8mmクラスまでの小銃弾に耐えうる重装甲な防御力。 5. 最高時速30~40㎞以上(整地)で走行し、数百kmの距離を連続かつ短時間で走破可能な機動力。 6. 乗員2名の場合は分担することで複数の動作を並列に実行可能な処理能力。例えば、走りながら周辺警戒、走りながら射撃、など。 という、生身の人間には不可能もしくは著しく困難な、攻・防・走を兼ね備えた能力を同時に実現するものである。 当然、これらの能力を持った「機械化歩兵」は、そうでない生身の歩兵に対して圧倒的優位に立つ。 つまり、豆戦車という兵器を戦車寄りの視点で見るか、歩兵寄りの視点で見るかで、その評価は変わってこよう。
※この「機械化歩兵としての豆戦車」の解説は、「豆戦車」の解説の一部です。
「機械化歩兵としての豆戦車」を含む「豆戦車」の記事については、「豆戦車」の概要を参照ください。
- 機械化歩兵としての豆戦車のページへのリンク