機会の形式的平等
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/27 23:19 UTC 版)
機会の形式的平等(Formal equality of opportunity)は、また無差別原則(nondiscrimination principle)・直接的差別(direct discrimination)、狭義にはアクセス平等(equality of access)などと呼ばれる。 オープンな募集告知(Open call) ポストの応募は、優秀なアドバンテージを持つ者全てに対して開かれたものでなければならない。求人告知は公的に告知され、応募しようとする優秀な人々に「合理的な機会提供」しなければならない。かつ、全ての応募は受理されなければならない。 公平な審査(Fair judging) 応募はそれ自身の長所に基づいて行われ、その過程は最も優秀なものを判定するために設計されていなければならない。応募の評価はそのポストのミッションに沿ったものでなければならない。例えば聖歌隊隊長を選ぶ際には、その評価は髪の色など恣意的な基準よりも、音楽知識によって行われるべきである。 適任者として選出(An application is chosen) 他の応募よりも「最も要求事項を満たすもの」を選びだし、その者に対してポストのオファーを行う。この選考過程の結果、ある者が他者が持っていないポストを手にしたという点では不平等ではあるが、だが、この結果は公正な手続きに基づいているのだと合意される。 機会平等においてこの形式的アプローチは、基本的な「原始的(no frills)」「狭義」のアプローチとされ、最低限の基準を述べたものである。これらは公共圏の分野に限定され、家族・結婚・信条といった私圏には適応されない。一歩進んで、何を持って「フェア」「アンフェア」とみなすべきか、ニューヨーク・タイムズではそれに踏み込んだ表現が成されている。 There should be an equal opportunity for all. Each and every person should have as great or as small an opportunity as the next one. There should not be the unfair, unequal, superior opportunity of one individual over another. — Dr. Leonard Hirshberg,The New York Times,1917 この問いかけは経済学者のミルトン・フリードマンとローズ・フリードマンらによる1980年の図書『選択の自由(Free To Choose)』でもなされている。
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