はしの‐てっこうざん〔‐テツクワウザン〕【橋野鉄鉱山】
橋野鉄鉱山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 22:50 UTC 版)
橋野高炉へ鉄鉱石を供給していたのが橋野鉄鉱山である。高炉から南へ2.6kmの大峰山麓北西谷間に採掘坑跡があり、その間に断片的に運搬路跡も残る。高炉場の一番奥にゲートがあり、二股林道として道は続くが国有林のため立入禁止。さらに進むと鉱山所有者である日鉄鉱業のゲートもあり、その先は社有地(私有地)となる。運搬路は二股川(二又沢)沿いにあり、途中で分岐し西又沢の源流域付近に採掘場がある。採掘場は露天掘りの立坑で、小さなものはすり鉢状、大きなものはクレーター状を成す。すり鉢状採掘坑の周囲には土留め用の石垣が巡らされている。クレーター状採掘坑は後にズリ(鉱石以外の捨て石)を廃棄する投げ込み場に転用され、開口部の落ち際にはズリを運搬したトロッコ軌道の枕木が残る。昭和以降開削され大峰山直下を貫通横断する斜坑の出入口もあるが、コンクリートで封鎖されている。 稼働遺産#世界遺産に登録された日本の稼働遺産の「橋野高炉跡及び関連施設/橋野鉄鉱山(採掘場と運搬路)」も参照。 ㊟橋野鉄鉱山は法的に立入禁止区域であり、林道と戦後の作業道以外は道筋が不明瞭で標識もなく迷いやすく、落石や熊との遭遇などもあるので無断での侵入は慎む必要がある。 高炉と採掘場を結ぶ運搬路跡 露天掘りの採掘坑跡 クレーター状の採掘坑を捨て石場に転用 壁面を横穴状に掘削した半地下坑 ※画像は日鉄鉱業が立ち入りを許可し、釜石市が開催した見学会の際に撮影したものである。
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