楽曲の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 09:20 UTC 版)
「4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック」の記事における「楽曲の評価」の解説
シューマン自身は、この作品を「非常に奇妙な作品」と述べた、と伝えられる。 後世の音楽家・指揮者によってオーケストレーションが変更される事が多いシューマンだが、この曲については後期(交響曲で言えば交響曲第2番と交響曲第3番の間)に書かれており、管弦楽の扱いも手慣れている。 ホルンの扱いという点では、吹奏可能な音域の限界まで用いており、難曲の一つと言われることが多い。 この曲の独奏ホルンは、半音階が自由に出せるヴァルヴホルンを前提に作曲されたとみなされている。ただしその一方で、初演時に1番ホルン奏者がインベンションホルン(ヴァルヴのないナチュラルホルン)を用いたとの記録もあると言われている。 もっとも、ホルン奏者の立場から、再三にわたって独奏ホルンに超高音域を要求しているこの曲を、ホルンの使い方として必ずしも優れていない例として言及する人もいる。例えばガンサー・シュラーの著書(後述)の中では「貧弱」「画期的な効果とはまったくほど遠い」という言葉で、この作品を例に出している。 ただ、クラシック音楽の世界における管楽器と管弦楽のための協奏曲のレパートリーの中で、ロマン派時代の著名な大作曲家が残した楽曲は極めて少ない。その意味でもこの作品は貴重である。
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