極の位数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 15:08 UTC 版)
解析接続の主要な問題であるクリティカル帯内での極の位数と整数点での ζX (s) の留数は、X の重要な数論的不変量により表されることが予想されている。上記の基本的性質とネター正規化(英語版)(Noether normalization)を基礎としたジャン=ピエール・セール(Jean-Pierre Serre)による議論により、X のゼータ函数は最大次元の X の既約成分の数に等しい位数を持っている s = n に極を持つことが示された。 第二に、ジョン・テイト(John Tate)はで、 o r d s = n − 1 ζ X ( s ) = r k O X × ( X ) − r k P i c ( X ) {\displaystyle \mathrm {ord} _{s=n-1}\zeta _{X}(s)=rk{\mathcal {O}}_{X}^{\times }(X)-rk\mathrm {Pic} (X)} つまり、極の位数は、可逆な正則函数(regular function)の群とピカール群のランクにより表されることが予想した。バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想は、この予想の特別な場合である。実際、テイトによるこの予想は、バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想の一般化となっている。 さらに一般的には、クリストフ・スーレ(英語版)(Christophe Soulé)は、で、 o r d s = n − m ζ X ( s ) = − ∑ i ( − 1 ) i r k K i ( X ) ( m ) {\displaystyle \mathrm {ord} _{s=n-m}\zeta _{X}(s)=-\sum _{i}(-1)^{i}rkK_{i}(X)^{(m)}} であることを予想した。 右辺は、X の代数的K-理論のアダムズ(Adams)の固有空間を表している。これらのランクはバスの予想(Bass conjecture)によれば有限である。 これらの予想は、n = 1のとき、つまり数の環の場合や有限体上の代数曲線の場合には知られている。n > 1 のときのバーチ・スウィンナートン=ダイアー予想の一部は証明されているが、正標数の場合の予想は未だ証明されていない。
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