その他の特異性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/30 22:50 UTC 版)
実変数函数の場合と異なり、正則函数というのは十分に厳格なもので、その孤立特異点は完全な分類が知られている。正則函数の特異点は本質的には特異点でない可除特異点を除けば、以下の二種類の何れかである。 可除特異点定理を踏まえて、除去可能でない特異点が与えられたとき、limz→a(z − a)m+1f(z) = 0 となるような正整数 m が存在するか否かを問題にすることができる。そのような m が存在するとき、点 a は f の極であるといい、そのような m のうちで最小のものを、極 a の位数 (order) と呼ぶ。この用語を流用すれば、可除特異点はちょうど 0-位の極にあたる。正則函数はその極の近くで一様に増加 (brow up) する。 f の孤立特異点 a が除去可能でも極でもないとき、真性特異点であるという。このとき f は任意の穴あき近傍 U ∖ {a} を高々一点の例外を除いてガウス平面の全域へ写すことが示せる(ピカールの大定理)。
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