業種による運用の差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 07:42 UTC 版)
名札というと、これまでは数センチ程度の長方形状のプラスチック板に姓や事業所ロゴを入れただけのもの(小型)が主流であったが、近年は名刺サイズのものや、それに本人の写真を貼付したいわゆるIDカードタイプ(いずれも大型)が増加してきている。 まず、小型のものは比較的規模の小さな事業所において現在でも多く使用されているが、製造業・建設業・運送業といった業種では大型、とりわけ吊下式であると危険が伴うために大企業であっても小型のものを使用することが多い。一方、大型のものは価格の低下や見易さ、情報量の多さもあってか、特に小売店・飲食店・その他サービス業全般において広く普及し、店名・氏名以外にも簡単なメッセージ(「私、○○係の○○が担当いたします」「笑顔での応対を心掛けます」、初心者マークと共に「新入社員です よろしくお願い致します」など)を入れたり、セール告知や預金キャンペーンなどのPOPを貼付する事業所も見られるようになった。 また、作業の安全性とセキュリティ性の両立(製造業・運送業・交通機関・インフラ系など)、更にはデザイン性も成立させたい事業所(テーマパーク・金融機関・比較的高級なホテル、飲食店、小売店など)では、小型の名札と社員証などのIDカードを併用することがあり、前者は就業中に、後者は守衛所やカードロックシステムにより入退場の認証を受ける際に使用されている。 特に、IT企業・マスコミ・警備業といった高いセキュリティ性が要求される業種や、規模の大きな小売店・医療機関・薬局・介護関連の事業所では、身分や保有資格を証明する手段として常時IDカードを掲示させる傾向にある。併せて、建設業者が機密性の高い施設を新設・改修する際の入出場管理にIDカードを用いたり、作業機械の運転資格証を常時掲示したいという要求の高まりから、保護帽に貼付するIDカードケースや、IDカードそのものを収納できるスペースを持った保護帽も発売されるようになった。
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