根粒菌のゲノム解読
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 19:59 UTC 版)
「かずさDNA研究所」の記事における「根粒菌のゲノム解読」の解説
2000年(平成12年)12月、根粒菌ゲノムの全塩基配列の決定を完了。窒素固定を行う生物として世界初の成果であった(当時配列決定されたバクテリアゲノム中最大の大きさ。ミヤコグサに寄生する土壌細菌を解明)。これにより大気中の窒素固定を行う根粒菌と植物の共生メカニズムの解明への一助となった。植物は窒素により成長するが、自身で大気中の窒素を利用することができないため、窒素肥料に大きく依存しており、農業で肥料コスト低減に繋がることが期待される基礎研究の一つとなった。 その後、2002年(平成14年)には、植物と土壌微生物の共生に必須な遺伝子をミヤコグサで解明(イギリス・デンマーク等との共同研究)したほか、根粒菌の数の制御に関わる遺伝子を単離し解明(2002年(平成14年)、デンマーク等との共同研究)した。2003年(平成15年)には、ダイズの根に共生して窒素固定を行う「ダイズ根粒菌」の全ゲノムの解読を完了(食用マメ類の共生菌の解読としては世界初)。また、2020年(令和3年)には、マメ科植物と根粒菌の共生に関わる重要な遺伝子を発見した(農研機構、理化学研究所、日本大学生物資源科学部、東北大学の共同研究)。
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