林政統一と林野庁の成立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 22:25 UTC 版)
戦前の日本では、現在国有林野とされる林野の一部が御料林として皇室財産の中核をなし、宮内省帝室林野局がこれを管理経営していた。また、北海道の国有林は内務省北海道庁が所管し、現在の林野庁の直系前身である農林省山林局が所管する国有林の面積は、戦後成立する国有林の半分強にすぎなかった。 1945年(昭和20年)に日本が太平洋戦争(第二次世界大戦)に敗戦し、GHQの占領がはじまると、皇室財産の国有化と内務省の解体が行われた。その結果、1947年(昭和22年)4月1日をもって御料林は国有林へ併合され、御料林を所管していた帝室林野局は農林省山林局へ統合、山林局は農林省の外局に昇格し「林野局」に改称した。また、同年5月には内務省の解体に伴い北海道の国有林も林野局に移管され、北海道庁国有林関係職員は北海道の営林局(現・森林管理局)へと移行した。 これら、国有林の所管を農林省林野局に一元化したことは「林政統一」と呼ばれる。この時期に日本の戦後国有林野事業の原型が形成された。 1949年(昭和24年)6月1日、国家行政組織法と農林省設置法の施行により、林野局は現在の名称である「林野庁」に改組された。
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