松子と関係を持った男たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 09:16 UTC 版)
「嫌われ松子の一生」の記事における「松子と関係を持った男たち」の解説
八女川 徹也(やめかわ・てつや) 蒸発した後、松子が最初に好きになった男。太宰治が玉川上水に入水した翌日に生まれていることと、『人間失格』を読んで、太宰治の生まれ変わりと思い込んでいる。松子がパーラーのウェイトレスをしていたころの常連で、松子の部屋に上がりこみ同棲を始める。アルバイトを辞め、文学一筋に生きることを決意するが、定職につかず、松子をソープランドで働かせようとしていた。また、酒癖が悪く、松子にしばしば暴力を振るっていた。その文才には岡野も嫉妬していたほどだったが、松子がお金を工面した当日、電車に飛び込み自殺した。 岡野 健夫(おかの・たけお) 八女川の親友かつライバル。会社員。婿養子に入っており、旧姓は菅野(すがの)。二浪していたため八女川よりは年上。八女川とは大学時代に文学を通じて知り合う。三島由紀夫の作品にのめりこんでいた。仕事をしながら執筆を行っていたが、八女川に負けていると感じ嫉妬する。定職につかず、松子を働かせようとする八女川と別れるよう松子に忠告していた。八女川の死後、後追い自殺も考えていた松子の心の支えとなるが、やがて不倫関係となる。しかし、松子が約束を破り岡野の家に行ったことから、関係が妻にばれてしまい、松子に金を渡し一切の縁を切る。実際には松子を愛していたのではなく、八女川への嫉妬から、八女川を愛した松子を自分の物にしようと考えていただけだった。 小野寺 保(おのでら・たもつ) 松子がソープ嬢として働いていた店の常連で、松子をよく指名していた。松子と組んで雄琴(滋賀県)で生活、運転手兼ボディーガードとなる。覚せい剤を常用していた。松子が稼いだ金を山科に住む女に貢いでいたことが発覚。松子を食い物にしているだけだった。覚せい剤を打とうとして、包丁をもった松子にもみ合いになり、松子の手首を締め上げた際に、落とした包丁の切っ先が足の甲に刺さる。身動きの取れない状態で松子にとどめを刺された。死亡時の年齢は31歳。 島津 賢治(しまづ・けんじ) 理容室を経営。自殺を図ろうとした松子に声をかける。三年前に妻と子供を事故で亡くしている。実家は祖父の代からの床屋だったため、若い頃から床屋一筋で働いていた。十四、五年前に家を飛び出したきりだが、親のことを心配している。松子にプロポーズをしたが、直後に松子が警察に逮捕(小野寺殺害の件)されてしまう。8年後に松子が出所していたときにはすでに再婚、子供もおり理容室も大きくなっていた。
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