本系図
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 06:58 UTC 版)
「本系図」は、現存する日本の古系図としては、同じく国宝である『円珍俗姓系図』(「智証大師関係文書典籍」の1つで、「和気氏系図」とも呼ばれる)に次ぐもので、竪系図の形式を採っていることから、系図の古態を最もよく伝える稀有の遺品とされている。 体裁は楮紙5枚を縦に継ぎ足した、幅25.7cm、長さ228.5cmの巻子仕立てで、中央に「丹後国与謝郡従四位下籠名神従元于今所斎奉祝部奉仕海部直等之氏」と標記し、以下淡墨による罫1線を引いて、その上に神名・人名を記しているが、その上に「丹後国印」と彫られた朱方印を押しており(その数は28顆に及ぶ)、丹後国庁に提出され、その認可を受けたものであることが分かる。 また成立年代については、標記中に「従四位下籠名神」とあることから、籠神社が「従四位下」であった期間、すなわち貞観13年(871年)6月8日を上限とし、元慶元年(877年)12月14日を下限とするが、下述「勘注系図」の注記にも貞観年中(859-77年)の成立とある。作者は当時の当主である第33世(以下、世数は「勘注系図」による)海部直稲雄であると見られている。
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