木造観音菩薩立像及び梵天・帝釈天立像
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:14 UTC 版)
「滝山寺」の記事における「木造観音菩薩立像及び梵天・帝釈天立像」の解説
収蔵庫に安置。像高は観音像174.4cm、梵天像106.5cm、帝釈天像104.9cm。観音像は胸前に両手で蓮茎を捧持する。梵天像は四面四臂像。帝釈天像は右手に独鈷杵(とっこしょ)を持つ。各像の表面の彩色は後世のものである。帝釈天像は金色で、観音像と梵天像は肌色である。像の脇侍に梵天・帝釈天を配するのは、宮中清涼殿に安置されていた「二間観音」と同様の構成である。これらの像は、寺の縁起によれば、鎌倉時代の僧・寛伝が、母方の従弟にあたる源頼朝の追善のため、仏師運慶・湛慶父子に作らせ、頼朝の三回忌にあたる正治3年(1201年)に完成、像内に頼朝の鬚(あごひげ)と歯を納入したという。X線撮影の結果、観音像の像内、口の辺に人間の歯らしきものが固定されているのが確認されている。この三尊像は、近世の彩色で覆われているが作風等から伝承どおり運慶一派の作と認められている。
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