木星の形成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 04:30 UTC 版)
惑星の材料物質の残滓、あるいは形成途中で破壊された天体の残滓であると考えられる隕石の放射性元素を用いた年代測定によって、今から約46億年ほど前に太陽系が形成されたと考えられている。 現在の小惑星帯より太陽に近い領域では岩石や金属を主成分とした微惑星が衝突と合体を繰り返し、地球型惑星が形成された。一方、小惑星帯よりも遠い領域では太陽からの距離が遠いため放射による太陽からのエネルギー輸送量が少なく、温度が低いため、水や一酸化炭素、二酸化炭素、メタンなどが凍った。これらは岩石や金属の総量を上回ったため、この領域の微惑星は氷が主成分となった。その結果、材料物質が増えることとなり、より大きな原始惑星コアが形成されることとなった。 原始惑星コアはその重力によって周囲の原始惑星系円盤のガスを大気として引き寄せる。原始惑星コアの質量が地球質量の10倍程度を超えないうちは、大気はそれ自身の圧力に支えられて安定に存在している。やがて原始惑星コアの質量が地球質量の10倍ほどになると、大気が崩壊し始め、惑星の材料として付け加わるようになる。こうなると原始惑星コアは際限なく周囲のガスを取り込み、加速度的にその大きさを増していく。こうして地球質量の300倍以上の原始木星ができた。 現在の木星は、形成時からの収縮が依然として続いていると考えられており、主として解放された重力エネルギーが原因となって、太陽から受ける放射エネルギーよりも多くのエネルギーを放出している。 惑星形成については太陽系の形成と進化を参照。
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