朝永三十郎とは? わかりやすく解説

ともなが‐さんじゅうろう〔‐サンジフラウ〕【朝永三十郎】

読み方:ともながさんじゅうろう

[1871〜1951哲学者長崎生まれ京大教授日本での西洋近世哲学研究先駆者。著「近世における『我』の自覚史」「カント平和論」など。

朝永三十郎の画像

朝永三十郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/27 07:42 UTC 版)

朝永 三十郎(ともなが さんじゅうろう、明治4年2月5日1871年3月25日)- 1951年昭和26年)9月18日)は、日本の哲学者京都大学名誉教授西洋哲学)、文学博士、日本学士院会員。京都学派を代表する人物の一人。

兄は工学者で京都帝国大学工科大学教授の朝永正三[1]、長男は物理学者で東京教育大学教授の朝永振一郎

人物

大村藩士・朝長甚次郎の子として長崎県東彼杵郡川棚町で生まれる。長崎県大村中学(第一回入学者・現長崎県立大村高等学校)、第一高等学校を経て、東京帝国大学で学ぶ。丁酉倫理会会員となり、哲学館事件においては意見書に名を連ねた[2]。同大卒業後、1907年京都帝国大学文科大学哲学科助教授、1909年から1913年までヨーロッパ諸国に留学し、ドイツのハイデルベルク大学ヴィルヘルム・ヴィンデルバントに学んだ[3]1913年教授となり、西洋哲学・哲学史等を講じる。当時は、西田幾多郎田辺元らが京都帝国大学文科大学(のち文学部)に在籍し、哲学の「京都学派」として時代を席巻していた時期であった。1931年京都帝大定年退官後は、大谷大学教授を務めた。1948年昭和23年)10月17日、日本学士院会員に選出。1951年(昭和26年)9月18日、脳溢血のため京都市内の自宅で死去。81歳没[4]。墓所は京都市東大谷墓地[5]

寡作で知られ、著書としては『近世に於ける「我」の自覚史-新理想主義とその背景-』『ルネサンス、及び先カントの哲学』『カントの平和論』等がある。 教え子には、天野貞祐山内得立小原国芳高坂正顕・三井 こう等がいる。

栄典

著書

  • 『哲学綱要』宝文館 1902.11
  • 『哲学辞典』宝文館 1905.1
  • 『哲学と人生』隆文館 1907.2
  • 『人格の哲学と超人格の哲学』弘道館 1909.9
  • 『近世に於ける「我」の自覚史 新理想主義と其背景』東京寳文館 1916/角川文庫 1952、改版1968 復刊1984
  • 『独逸思想と其背景』東京寳文館 1916
  • カントの平和論』改造社 1922
  • 『デカート』岩波書店 1925.6/改版『デカルト』岩波書店 1949
  • 『デカルト 省察録 大思想文庫 第9』岩波書店 1936、復刊1985
  • 『哲学史的小品 ルソー・カント・ロッツェ』黎明書房 1948
  • 『西洋近世哲学史 第1冊 ルネッサンス及び先カントの哲学』岩波書店 1949
  • 天野貞祐編『朝永博士還暦記念 哲学論文集』岩波書店 1931

回想

  • 野田又夫「哲学史家としての朝永三十郎先生」『哲学研究』1952年9月号、京都哲学会

脚注

  1. ^ 『人事興信録 第4版』人事興信社、1915年1月、と41頁。 
  2. ^ 哲学館事件『東洋大学創立五十年史』東洋大学、1937年
  3. ^ 朝永文庫(朝永三十郎)”. Deutsches Institut fuer Japan. 2022年10月4日閲覧。
  4. ^ 『読売新聞』東京本社版1951年9月19日付夕刊2面。
  5. ^ 『東大谷祖廟、知恩院、青蓮院門跡 2021.5.4』”. 京都てくてく日記. 2024年12月7日閲覧。
  6. ^ 『官報』第1680号「叙任及辞令」1918年3月12日。

参考文献

  • 芝崎厚士『近代日本の国際関係認識 朝永三十郎と「カントの平和論」』創文社、2009年。

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