有楽名店街の閉鎖へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 10:16 UTC 版)
2013年1月、東灘区御影本町の阪神電鉄高架下で店舗火災が発生。2014年3月7日には、阪急十三駅前に密集する飲食店街(通称:ションベン横丁)で、飲食店など36店舗、延べ1500平方メートルが焼ける大規模火災事件が発生するなど、老朽化した飲食街の火災被害が目立つようになった。これを受け、貸主の阪神電鉄が「有楽名店街に火災時の避難用階段が確保できないなどの安全上の問題があり、火災時などに大きな事故につながる危険性がある」として有楽名店街の閉鎖を決定。 2014年11月、阪神電鉄側から、名店街店主らへの説明会が開催された(初回)。阪神電鉄は「2016年3月末で閉鎖する」という方針を告知し、当時運営中の三十数店舗に明け渡しを求めた。これに対し、自治会は署名活動など閉鎖撤回を求める活動を展開。2016年、自治会は神戸市宛に「歴史的遺産、昭和の文化として残す」「防災訓練に取り組み、防火管理者の資格を取得」などを強調した要望書と署名を提出。神戸市は「商店街の活性化を支援したい」とした。 2018年4月、3店舗の借主に店舗の明け渡しを命じる大阪高裁判決が確定した。店主や客らは「昭和の風情が残る街を残して」と署名を集め、阪神電鉄に5,826筆、神戸市長に6,565筆を提出。2019年1月、その時点で営業を続けていた15店舗のうち、2店舗に対して店舗の明け渡しを求める訴訟が提起された。 テナント貸主の阪神電鉄が明け渡しを求める訴訟が神戸地裁(武村繁樹 裁判官)で続く中、2019年8月21日、店主らは神戸地裁に公正な判決を求める要望書を提出した。要望書には「昭和の風情が残るレトロな街を存続させて」と望む常連客ら2,669筆の署名が添えられていた。 2021年1月、前述の2店舗に対する訴訟の判決が神戸地裁であり店舗の明け渡しを命じる判決となった。後に大阪高裁で和解が成立、2店舗の退去が決定した。
※この「有楽名店街の閉鎖へ」の解説は、「有楽名店街」の解説の一部です。
「有楽名店街の閉鎖へ」を含む「有楽名店街」の記事については、「有楽名店街」の概要を参照ください。
- 有楽名店街の閉鎖へのページへのリンク