景観・交通
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/18 14:13 UTC 版)
盆地の外縁を取り囲む形で環状に集落が築かれており、平地部はほぼ全域にわたって農地が広がっている。これはかつて水を得やすい地域に田を開いた名残である。盆地の中心部には、当地の酪農業の開拓に努めた地主・川口家の邸宅跡がある。かつては敷地内に木が生い茂り森の様相を呈していたが、現在はほとんどが伐採されている。 盆地の外周道路は、伊豆の国市から函南中心市街地をつなぐ静岡県道135号田原野函南停車場線の一部を形成する。南側の山腹には熱函街道の名で知られる静岡県道11号熱海函南線が盆地を迂回するように走り、熱海市から三島市や函南町中心市街地へ抜ける動脈をなしている。かつては十国峠を越える旧道が田代盆地の北西へ伸びていたが、鷹ノ巣山トンネルの開通によって熱海~函南間のアクセスが格段に向上した。この名残で旧道と新道の両方が県道に指定されているが、現在では旧道を通る車はほとんど存在しない。 盆地北部の地下をJR東海道本線および東海道新幹線の線路(丹那トンネル・新丹那トンネル)が横切っているが、盆地内に鉄道駅は存在しない。このほか、丹那地区と他地区を結ぶ公共交通機関は存在せず、また山間部のため徒歩でのアクセスも困難なことから、一般客が出向くには自転車・自家用車やタクシーなどを用いるしかない。 盆地外周の北東部には函南町立丹那小学校があるが地区内に中学校はなく、函南町中心部にある函南町立函南中学校の校区に含まれる。通学困難解消のため、当地区まではスクールバスが運行している。 富士山を望む高原地帯に位置し、伊豆や箱根などの保養観光地にも隣接することから、盆地南側の斜面には、南箱根ダイヤランドなどの別荘地が広がっている。南箱根ダイヤランドは1971年に分譲を開始した大型別荘地であるが、近年では定住化・高齢化も進んでいる。
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