普及政策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 15:25 UTC 版)
現在用いられている普及政策は、固定枠(quotaまたはRPS)制と固定価格買い取り制度(フィードインタリフ制度、feed-in tariff law、固定価格制度)に大別できる。温室効果ガスの排出源そのものの競争力を相対的に弱める環境税(炭素税)の導入時は産業界が強く抵抗した。現在は再生可能エネルギー電力系統としてのスマートグリッドが世界的なビジネスとなっている。 現在主要なエネルギー源となっている化石燃料は、中長期でのコスト増大が危惧されている。さらに地球温暖化の抑制は急務となっており、IPCC第4次評価報告書では平均気温の変化を2℃までに抑えるには2050年までに温室効果ガスの排出量を半減する必要があるとされ、第三作業部会報告書において、再生可能エネルギーも重要な緩和技術に位置付けられている。また国際エネルギー機関も、2050年までの排出削減量のうち、再生可能エネルギーで21%を削減するシナリオを示し、普及のための政策的措置が急務であることを訴えている。その一方で既存の枯渇性エネルギー源には供給安定化などの目的で直接的・間接的に多額の補助金が支出されており、また既に広く普及しているため安価で流通している。これらは再生可能エネルギーを普及させる際の障壁となる。このような障壁を乗り越え、かつ必要な速度で普及させるため、様々な普及政策が用いられている。 なお、こうした普及政策の有効性および必要性は、地球温暖化の抑制策の一環として、スターン報告やIPCC第4次評価報告書でも指摘されている。政策に頼らない自主的努力の限界についても、指摘が為されている。
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