映像システムにおけるluma符号化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/30 20:06 UTC 版)
「グレースケール」の記事における「映像システムにおけるluma符号化」の解説
「luma(英語版)」も参照 PAL、SECAM、NTSCなどの標準的なカラーテレビや映像システムで用いられるYUVやそれに似た色空間における画像では、非線形Luma(英語版)要素(Y’)がガンマ圧縮された重み合計としての原色の強さから直接計算される。重み合計は、色度法においてグレースケールの計算で使われるようなガンマ値の拡大や圧縮をせずに直接求められる。PALやNTSCで用いられるYUVモデルやYIQモデルでは、Rec.601(英語版)のluma(Y')を次のように計算する。 Y ′ = 0.299 R ′ + 0.587 G ′ + 0.114 B ′ {\displaystyle Y'=0.299R'+0.587G'+0.114B'} ここで、文字にプライムをつけたのは、先述のガンマ圧縮された線形のRGBおよびYと区別するためである。ATSCによって開発されたHDTVに用いられるITU-RRec. 709では異なる係数が用いられており、lumaを次のように計算する。 Y ′ = 0.2126 R ′ + 0.7152 G ′ + 0.0722 B ′ {\displaystyle Y'=0.2126R'+0.7152G'+0.0722B'} . この係数は先のsRGB法での係数と同じだが、ガンマ圧縮値がそのまま式に代入されるため、色彩の効果はsRGBとは異なる。 普通はこれらの色空間は画像表示のためのレンダリングの前にR’G’B’に戻される。精度が十分高ければ、画像を正確にレンダリングできる。 しかし、luma要素自体が画像のグレースケール表現の代わりとなる場合、元の画像の光度は保存されない。2色は同じluma(Y')をとることができるが、CIE線形光度Yが異なる(そのため非線形光度YsRGBも異なる)ため、見る人には元のカラー画像より明るいか、暗くなって見える。同様に、同じ光度Yを持つ2つの色(この時YsRGBも等しい)はY’の定義より異なるlumaを持つことになる。
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