旧軍兵器の再評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 08:50 UTC 版)
日本の兵器研究が設計者の自画自賛や洋書の翻訳ばかりなのを問題視し、特に戦後は一方的に否定されてきた旧陸軍兵器をいち早く冷静に再評価している。 司馬遼太郎やNHKが徹底的に批判する三八式歩兵銃は、実際は発射時の反動が優しくて命中率が高く、威力もじゅうぶんある名銃と評価している。九二式重機関銃も性能は一見旧式兵器に見えるが、実際は世界最優秀の遠距離狙撃兵器だったため日本軍は米英ソ中と戦い続ける事ができた、と指摘している。 また司馬の「日本軍は戦車で避難民を轢き殺すつもりだった」説に対しても兵頭は、「当時の戦車は、長距離移動では時速10km程度しか出せなかったのだから轢き殺される避難民などいない」と正面から否定している。 宗像和弘らとの共著『並べてみりゃわかる第二次大戦の空軍戦力』では、「艦載機は本質的に陸上機より性能が劣る」、「空冷エンジンよりも液冷エンジンの方が空戦でははるかに有利」など当時では斬新な主張を行い、日本での第二次大戦機に関する常識を一変させた。現在の模型誌などで盛んに行われている旧軍兵器の再評価の先駆けとなる多くの考究を行っている。
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