旧約聖書のハラン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 06:33 UTC 版)
ハランは旧約聖書で、アブラハムがカナンの地に移る前に住んだ場所ともされている。地中海沿いにある都市国家ティールの交易相手の中には、シリアやパレスチナの諸都市とともにハランの名も見られる(エゼキエル書27章23節)。 創世記11章31節、12章4-5節では、テラが息子アブラハム、孫のロト(ハラン(英語版)の息子)、アブラハムの妻サライとともに、カルデアのウルからカナンの地に向かう途中にハラン(Haran、Harran、Charan、Charran ; ヘブライ語では חָרָן)に至り、そこにとどまった。テラはハランで没し、アブラハムは75歳の時にハランを出てカナンに向かった。学者たちは聖書のハランを現在のハッラーンと同定している。同じく創世記27章43節では、ハランにはラバンが住み、その妹リベカはイサクと結婚した。後に、イサクの双子の息子エサウとヤコブは対立し、ヤコブはカナンを出てハランに住むラバンのもとへ逃げ、ラバンのところで働き20年を過ごす(創世記31章38-41節)。 テラの息子でロトの父ハラン(英語版)は地名のハランと間違われやすいが、両者はヘブライ語での綴りが違う(הָרָן)。イスラム教では、人名のハーラーン(ハラン)は地名のハッラーンと結び付けられている。
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