日照時間を計測する主な測器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 07:08 UTC 版)
「日照時間」の記事における「日照時間を計測する主な測器」の解説
太陽追尾式日照計 太陽からの直射光を日照計感部で取り入れる。感部は固定ではなく、自動(緯度・経度や日時から計算により求める)で太陽を追尾して観測する。そのほかの仕組みは下記回転式を参照。日本では、気象台や測候所などで使用される。 回転式日照計 基本的に観測方法は太陽追尾式日照計と同じ仕組み。上記太陽追尾式を含んで呼ばれることがある。日照計の主軸を地軸と平行になるように水平面から設置点の緯度分だけ傾けて設置し、主軸に取り付けられた反射鏡を主軸にそって一定速度で回転させる。感部にある光センサーが直達光の強弱に応じたパルス状の信号を出し、あらかじめ調べているその信号と日射量との関係より、日照ありを判断する。最近整備されたアメダスでは、この方式の測器が採用されている。 太陽電池式日照計 あらかじめ検定時に電池の出力と日射量の対応関係を調べておき、その電池の出力の大きさから日照の有無を判別する方式の日照計。アメダスで使用される。メンテナンスが少なくてすみ、自動観測に向いている。近年太陽電池式から、回転式日照計への切り替え作業が行われている。 その他、過去に日本の気象庁で使われていた日照時間の測器として、太陽光を球形ガラスで集光し紙面にできた焦げ跡から日照時間を求める「カンベル式日照計」、「青写真感光紙上にピンホールからの日光による像を記録する「ジョルダン式日照計」などがある。両者とも、電気的な部品や処理など必要なく、設置場所さえあればどこでも設置が可能である。反面、人的な交換・保守が必要(記録紙の交換は毎日)であること。普段用いる時刻が適用できないと言った弊害がある(地方真太陽時)。異なる種類の日照計により、日照時間を観測する場合は、注意が必要である。なぜなら、測器により観測値が異なるためである。また天気にかかわらず山岳部などの地形では山陰に入る面があるため、日照時間が短くなる。
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