日本語教師の資格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 23:56 UTC 版)
かつて日本語教育施設の審査・認定を行っていた(財)日本語教育振興協会は、日本語教師になるために、この資格を取得しなければいけないというものではない、と前置きした上で、以下の基準を示していた。 大学において日本語教育に関する主専攻または副専攻を修了し、卒業した者 大学において日本語教育に関する科目を26単位以上取得し、卒業した者 日本語教育能力検定試験に合格した者 次のいずれかに該当する者で日本語教育に関し、専門的な知識、能力等を有する者学士の学位を有する者 短期大学または高等専門学校を卒業した後、2年以上、学校、専修学校、各種学校等(以下「学校等」という)において日本語に関する教育または研究に関する業務に従事した者 専修学校の専門課程を修了した後、学校等において日本語に関する教育または研究に従事した者であって、当該専門課程の修業年限と当該教育に従事した期間とを通算して4年以上となる者 高等学校において教諭の経験のある者 その他これらの者と同等以上の能力があると認められる者 また文化庁は、「教員養成のための教育内容についての報告」で標準的なシラバスの内容を修得するには420時間以上の履修が必要としている。これは俗に「新シラバス420時間」といわれ、日本語教育必修科目の最低修得時間とされていて、多くの学校がこれを日本語教師の採用条件としている。また、「日本語教育能力検定」の他に現在、「全養協日本語教師検定」(2006年~)が設けられている。 以上により、日本語教師に対しては今のところ正式な教員免許状等は交付されていない。このため、教師の採用に当たっては、その人物が現況では日本語教師養成教育機関での履修課程を420時間以上履修し、日本語教育能力検定試験に合格していれば、日本語学校に採用される可能性が高いとみられるが、各々の学校によって採用条件は異なり、日本語教育能力検定試験合否よりも、実習、実践、教授法に重きをおく日本語学校もある。 教育機関によっては、教育機関が独自に「日本語教師」として認定する資格も存在する(東北学院大学教養学部言語文化学科などに課程が存在する)。
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