日本人将校が美しいビガンの街並を救った
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/08 22:14 UTC 版)
「ビガン歴史都市」の記事における「日本人将校が美しいビガンの街並を救った」の解説
地元の郷土史家ダマソ・キング(Damaso King)によると、太平洋戦争中、アメリカ軍は旧日本軍の侵攻に対抗して、ビガン(Vigan)を砲撃しようとしていた。しかしながら、「もうこの街周辺には日本軍兵士はいないから…」とクレカンフ司教(Fr. Joseph Klecamf, The Parish Priest of Vigan)が、米軍に確約をしたため、この砲撃は取りやめになった。クレカンフ司教は、二人の日本人将校「高橋フジロウとナリオカ・サカエ」から、「現地で結婚した私たち日本兵士達は愛する家族を残して敗走するので、戦争によってこの美しい街が爆撃・破壊・略奪されることのないようお願いします。」と懇願された。1943年に憲兵隊長として赴任してきた高橋大尉はアデラ・トレンティーノ(Adela Tolentino)、ナリオカ将校は、ベレン・カスティーリョ(Belen Castillo)という女性と結婚していた。また、地元イロコス州知事のDV.サベリャーノ(Savellano)は、「したがって、ビガンの街は、彼ら日本人の「愛」によって救われたのです。」とも述べている。 2003年の毎日新聞の特集取材によると、「高橋大尉一家は戦後しばらくアデラさんの故郷で暮らしていたが、その後引っ越した。2年前、大尉の娘がビガンに来たと聞いたフロレンティノさんは滞在先を訪ねたが、娘は去った後だった。風のうわさにアデラさんは既に亡く、2人の娘が今、マニラに暮らしていると聞いた。家族が平和に暮らした時代の思い出をたどるために娘がひそかに街を訪ねたのだろう。」と元ビガン市長秘書官のアントニオ・フロレンティノから聞いている。 2009年作 フィリピンのインディーズ映画(Bona Fajardo監督)「Iliw(イリウ)」は、第二次大戦時にルソン島北部・ビガンの街を爆撃から救った高橋大尉の実話が基になっている。 主人公の高橋大尉役は日本の若手俳優・高嶋宏行、ヒロイン・フィデラ役はKaye Abadが演じている。
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