日本のニッケル鉱山と産出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 17:28 UTC 版)
「ニッケル」の記事における「日本のニッケル鉱山と産出」の解説
詳細は「大江山鉱山」を参照 日本では第二次世界大戦中、京都府与謝郡の大江山で開発されたニッケル鉱山で日本冶金工業が採鉱し、近くの製錬所でフェロニッケルに製錬、さらに川崎市の同社工場でニッケル合金として軍用に提供していた。また山口県においても、山口県周南市から岩国市にかけて断続的に蛇紋岩帯があり、昭和15年から20年にかけて金峰鉱山などで採掘が行われた。このほか千葉県の房総半島など、蛇紋岩帯の存在する地域で採掘が行われた。しかし、これは戦時体制による商業コストを度外視したものであり、ほとんどが終戦とともに閉山・廃鉱となった。 この金属は、日本国内において産業上重要性が高いものの、産出地に偏りがあり供給構造が脆弱である。日本では国内で消費する鉱物資源の多くを他国からの輸入で支えている実情から、万一の国際情勢の急変に対する安全保障策として国内消費量の最低60日分を国家備蓄すると定められている。 2015年(平成27年)現在、ニッケルを日本国内で製錬しているのは、大平洋金属八戸製造所、日本冶金工業大江山製造所、住友金属鉱山日向製錬所である。
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