日本のドチリナ・キリシタン
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「ドチリナ・キリシタン」の記事における「日本のドチリナ・キリシタン」の解説
日本で刊行されたドチリナ・キリシタンは、刊行年・刊行地共に不明の国字本「どちりいな・きりしたん」、文禄元年(1592年)発行の天草版ローマ字本、慶長5年(1600年)発行の長崎版ローマ字本、同年発行の長崎版国字本「どちりな・きりしたん」の4種類がある。これらはそれぞれ1冊ずつしか現存しない。収蔵館は最初から順番に、バチカン図書館、東洋文庫、水戸徳川家、カサナテンセ図書館である。 ローマ字本はヨーロッパ人の日本語学習のため、国字本は日本人信徒の教理学習用として編纂され、問答体の平易な文章で書かれている。天正18年(1590年)に2度目の来日をしたアレッサンドロ・ヴァリニャーノがヨーロッパから持ち込んだ活字印刷機により他の数々の書物と共に印刷された。「どちりいな・きりしたん」と天草版ローマ字本は木版印刷、長崎版「どちりな・きりしたん」はローマ字・国字本ともに金属活字による印刷である。 ドチリナ・キリシタンでは、キリスト教が来世における救済の教えであることを、キリシタンに対して繰り返し強調していた。また、デウスの十戒の第4の掟で、「父母に対する孝行」を「主人・司たる人(主君や領主)に対する忠誠と服従」と敷衍して規定していた。
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