日本からの注文品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 04:20 UTC 版)
御所丸 - 茶人・古田織部の好みにより製作されたもの。藤田美術館蔵の黒刷毛茶碗銘「夕陽」(せきよう・重文)が著名である。 金海- 釜山近郊の金海で制作されたもの。祭器を転用したものが古い。江戸初期から日本向けの輸出がはじまった。寛永ころ日本からの発注で焼かれたものもあり、これは「御本金海」という。胎土はオレンジがかった明るめの茶で熊川などくらべると粒子が粗く、持って軽い。釉は失透ぎみでグレーもしくは玉子色に発色したものが多い。使い込まれたものは雨漏りの景色を呈する。形状は祭器は厚手、鼓型が多い。輸出品は薄手、州浜または桃型で猫掻文、割り高台が多い。御本になると日本の茶人の好みを反映し、彫りや判、土見せが見られるが州浜型や桃型を維持するなど金海茶碗の特徴を押さえている。 彫三島 - 古三島とは異なり、江戸時代以降日本からの注文で製作された、地紋が浮き彫り状ないし象嵌様のもの。 伊羅保 - 釘彫りや片身替りなどをほどこしたもので、あきらかに日本の茶人の好みが反映されている。 御本茶碗 - 江戸前期に釜山の倭館で焼かれたもので、切型(お手本)によって注文制作されたもの。「立鶴」「絵御本」などがある。「御本」は「見本」の意。
※この「日本からの注文品」の解説は、「高麗茶碗」の解説の一部です。
「日本からの注文品」を含む「高麗茶碗」の記事については、「高麗茶碗」の概要を参照ください。
- 日本からの注文品のページへのリンク