新宿1号店
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/14 08:08 UTC 版)
「ダブリナーズ (日本のパブチェーン)」の記事における「新宿1号店」の解説
1992年より、アイルランド共和国商務庁とギネスビールで有名なギネス社が世界各地でアイリッシュパブの開店支援をはじめた。その一環として運営ノウハウの援助を受けたサッポロライオンが、1995年12月、新宿ライオン会館2階にダブリナーズ1号店をオープンさせた。この当時のサッポロビール新宿ライオン会館支配人の回顧によると、他のフロアに比べて手狭であった会館2階のフロアは運営がうまくいっておらず、本来はワインレストランにすることが計画されていたという。ここで既に流行が過ぎつつあったワインレストランではなく今まで日本ではほとんど馴染みのなかったアイリッシュパブを作るプランが提案され、ギネスの支援で2階が改装されることになった。アイルランドの職人を雇い、通常サッポロライオンが計上する改装費用としては2年分程度の額を一気に投入してわざと傷やしみの目立つ伝統的なパブらしい古びたインテリアを追求したという。開店当初は全く客が入らず、失敗が懸念されたが、アイルランド人をターゲットとした集中的なマーケティングを行い、聖パトリックの祝日でビールのフリーチケットを配ったり、アイルランド映画の上映などの文化イベントに協賛をするなどの手法で知名度を高め、そのうちにアイルランド系をはじめとする日本国外出身者の間で人気を博すようになった。このため、開店当初の常連客の半分程度は日本国外出身者であったという。2004年頃までには、新宿ダブリナーズだけで売り上げが年間2億円に達し、新宿ライオン会館改装以前の倍以上の収益を上げるようになった。 2017年時点では「現存する都内最古のアイリッシュパブ」となっている。ヴィクトリア朝風の内装が特徴の規模の大きなビアホールであり、立ち飲み席も多数ある。フィッシュ・アンド・チップスなど伝統的なパブ料理が売りだが、開店当初はこうした料理を出す店は東京でもまだ珍しかった。
※この「新宿1号店」の解説は、「ダブリナーズ (日本のパブチェーン)」の解説の一部です。
「新宿1号店」を含む「ダブリナーズ (日本のパブチェーン)」の記事については、「ダブリナーズ (日本のパブチェーン)」の概要を参照ください。
- 新宿1号店のページへのリンク