教示報道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 16:43 UTC 版)
指導者一族に関する報道においては、必ず最上級の尊敬表現がなされ、逸話や教示を述べる場合には荘厳で鄭重な語調を用い、時にはその慈悲に対する感謝と尊敬の念を表現するために声を震わせて感情的に読み上げる。人民軍や人民への訪問を報道する際には、その教示が最大限に賞賛される。いずれにしても、ニュース視聴者はテレビ画面の彼女の背後に指導者の影を強く感じることとなる。 例えば、指導者への言及は「偉大な領導者であり軍事の天才でいらっしゃる朝鮮人民軍最高司令官金正日同志は、…」、「敬愛する最高領導者金正恩同志は、…」などの言葉で始まり、「…国のため、人民のために、先軍政治を貫き闘ってゆかねばならないとの、誠にありがたいお言葉をお与えになられました」などと荘厳で力を籠めた論調で読み上げるのがパターンとなっている。しかし、実際の教示訪問からある程度日数が経過してからしか報道されず、訪問がなされた日時も明確に述べられない。 また、金日成の逝去(英語版、中国語版)関連報道の際には、彼女はホロホロと声を振るわせ、想い出のように過去の日成教示の言葉をはさみ、泣きながら読み上げていた。これは別に彼女固有のものではなく、天気予報のキャスターに至るまで泣きながら天気予報解説をしていた(金正日が亡くなった時も同様である)。なお、1994年7月9日正午の臨時報道でこのニュースの第1報を報じた田亨奎人民放送員は「泣きながら報道しなかった」という “不敬” を理由に左遷されている。
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