教皇たちの証言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/18 16:06 UTC 版)
パウロ6世はすでに、1969年に教会が「自己破壊」をしていると言っていた。 ヨハネ・パウロ2世は、ヨーロッパのカトリック教会の状況を「沈黙の背教(silent apostasy)」と表現した。 ベネディクト16世は、信仰教義聖省長官であったとき、2005年聖金曜日の十字架の道行きで、カトリック教会を「沈みつつある船」に喩えた。更にまた、2009年3月に全世界の司教たちへの手紙の中で「地上の広大な地域で、信仰がもはや燃え尽きてしまう炎のように消え去ってしまう虞がある現代」と表現している。 また、ベネディクト16世は著書の中で「私たちが今日経験している教会の危機は、『あたかも神が存在していないかのような(etsi Deus non daretur)』の原則に従って行われた改革の結果である『典礼の崩壊』が原因であると、私は確信しております。」と述べたことがあり、2007年に自発教令「スンモールム・ポンティフィクム」を発布し、その中で「多くの地域で、新しいミサ典礼書の規定が忠実に守られなかったためです。それどころか、実際に、新しいミサ典礼書が『典礼を創造的に行うこと』を正当化し、さらには要求しているとまで考えられたからです。この『典礼を創造的に行うこと』は、しばしば耐えがたいしかたで典礼をゆがめました。わたしは経験から述べています。わたしもあの希望と混乱に満ちた時期を体験したからです。そしてわたしは、典礼を勝手にゆがめることが、教会の信仰に完全なしかたで根ざした人々をどれほど深く傷つけたかを目にしてきました。」と、第2バチカン公会議以降の行き過ぎた典礼刷新を戒めた。「新しいミサ」も参照
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