操作変数の強さの検定と過剰識別制約
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 10:09 UTC 版)
「操作変数法」の記事における「操作変数の強さの検定と過剰識別制約」の解説
内生的な共変数と操作変数は両方とも観測可能なので、操作変数の強さは直接的に評価できる。内生的な説明変数が一つの場合によく使われる経験的な方法の一つが以下のようなものである。第一段階の回帰において除外されている操作変数が無関係であるという帰無仮説の下でのF検定統計量が10以上かどうかで判別する。 操作変数が興味のある方程式の誤差項と相関していないという仮説は、適切に識別されたモデルでは検定不可能である。もしモデルが過剰識別ならば、この仮説を検定するために用いることのできる利用可能な情報がある。これらの過剰識別制約の最も一般的な検定で、サーガン-ハンセン検定(英語版)と呼ばれるものは、もし操作変数が本当に外生的ならば、回帰残差は外生変数とは無相関だろうという観察に基づいている。サーガン-ハンセン検定統計量は回帰残差を外生的な変数に対し最小二乗法で回帰した際の T R 2 {\displaystyle TR^{2}} (決定係数に観測値の数を掛けたもの)として計算できる。この検定統計量(の分布)は誤差項は操作変数と無相関であるという帰無仮説の下で自由度 m − k {\displaystyle m-k} のカイ二乗分布に漸近的に収束する。
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