操作の標準化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/01 10:25 UTC 版)
コントローラを採用したゲーム機で有名なものが、1983年に発売された任天堂のファミリーコンピュータ(ファミコン)である。 左側に「十」の形をした十字ボタン、右側に丸型(初期は四角形)のAボタンとBボタン、そして中央に小さいSTARTボタン(スタートボタン)、SELECTボタン(セレクトボタン)が備えられている。 この「十字ボタン+アタックキー」という基本構造はもともと任天堂の一部の電子ゲームで採用されていた形状であり、当時の家庭用ゲーム機としては独自形状だった。当時の雑誌評価の例では「任天堂の電子ゲームと同じタイプだから、すぐになれるはずだ」と言葉を濁している。しかし始まってみれば、メーカーを問わず以後の多くのゲーム機に継承され、事実上の標準となっている。 アクションゲームなどでは、十字ボタンは主にキャラクターの移動、A・Bボタンはキャラクターが攻撃したりジャンプしたりするときなどに用いる。アドベンチャーゲーム、ロールプレイングゲームなどでは、十字ボタンをキャラクター移動とカーソル移動、Aボタンをコマンドの決定、Bボタンをキャンセルボタンとして用いることが一般的である。スタートボタンやセレクトボタンはA・Bボタンより押す頻度は低く、ゲームの開始や中断などのシステム操作を中心に用いる。 当時のコントローラは薄い直方体の平面的な構造であり、人間工学的に充分に検討された物ではなかったために指への負担が大きく、まだ成長期にある子供が熱中しすぎて腱鞘炎を患うことも少なくはなく、故に問題視されるなどの現象も見られた。このため、後に人間工学的に指に優しいコントローラも発売されるようになっていった。
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