拠点空港都市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 09:00 UTC 版)
拠点空港都市とは、英語の「ゲートウェイ都市 (gateway city)」に相当し、ある特定の広域地域の要として機能し、その地域への表玄関となる空港を持つ都市を指す。 ロサンゼルス国際空港には、全米各都市からの航空便のみならず、隣国のカナダやメキシコからの便、そして北太平洋路線に就航するアジア諸国からの便や、南太平洋路線に就航するオセアニア諸国からの便が多く発着する拠点空港である。そのため、同空港は、単にロサンゼルス市の空の玄関口という機能以上に、アメリカ西海岸の表玄関としての性格を有している。ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港やロンドン・ヒースロー空港も、同様に各広域地域における表玄関としての性格を持ち合わせている。 拠点空港都市の地位は、ある空港が当該の広域地域でどの程度要としての機能を果たしているかによって、自然に決定する。 東アジアの拠点空港都市を例にとると、千葉県成田市の成田国際空港は1978年の開港以来、アジア諸国、北米諸国および太平洋を結ぶ航空便の多くが発着する拠点都市として機能してきた。近年、長大な滑走路を複数備えた香港国際空港(1998年開港)と仁川国際空港(2001年開港)が次々と運用を開始している。また、日本では成田国際空港についで大阪府泉南郡田尻町の関西国際空港がアジア諸国および太平洋を結ぶ拠点空港として機能している。なお、成田国際空港は、2本目の滑走路の建造(2002年)およびその延伸(2009年)などを行い、空港能力の引き上げを図っている。このようなことから、今日では東アジアの拠点空港都市の競争は激化している[誰?]。 同様の例は、西ヨーロッパにおけるパリ=シャルル・ド・ゴール空港、アムステルダム・スキポール空港、フランクフルト空港の間にも見られる。拠点空港都市の地位を巡るこうした競争は、各国に巨額の財政的負担をもたらす一方で、結果的には空港設備と広域航空網のより一層の拡充をもたらすものとなっている。 ロシアのモスクワではシェレメーチエヴォ国際空港とドモジェドヴォ空港との間で異なるアライアンス同士の競争が激化している。
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