折りたたみの予測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/07 00:01 UTC 版)
フォルダマーの構造は、しばしばその一次配列から予測できる。 この予測プロセスには様々な条件下の原子レベルでの折りたたみ平衡構造の動的シミュレーションが伴う。 この種のシミュレーションによる分析手法は、タンパク質の一次構造が特に短い部類、つまり、タンパク質を構成するアミノ酸の数が比較的少ない物には適用できるものの、そうでないタンパク質に対しては、2007年現在、コンピュータの処理能力などの技術的な問題のために不可能である。 フォルダマーの折りたたみ経路は、様々な熱力学的および速度論的条件の下で、実験的に決定された好ましい構造からの変化を測定することによって、決定することができる。その構造の変化は、好ましい構造の骨格原子位置から二乗平均平方根偏差を計算することによって測定される。様々な条件下でのフォルダマーの構造は、計算的に決定され、次いで実験的に検証され得る。 温度、溶媒粘度、圧力、pH、および塩濃度を変化させることで、フォルダマーの構造に関する非常に有益な情報を得ることができる。 折りたたみの動力学および折りたたみの平衡を測定することにより、これらの様々な条件がフォルダマー構造に及ぼす影響を観察することができる。 溶媒は折りたたみにしばしば影響する。 例えば、疎水性の崩壊を伴う折りたたみの経路は、非極性溶媒中では全く違った結果となる。この違いは、異なる溶媒では、折りたたみ経路の異なる中間体が安定化されるという事実に起因している、これは分子間の非共有結合性相互作用に基づく最終的なフォルダマー構造が、溶媒により異なっていることと同様である。
※この「折りたたみの予測」の解説は、「フォルダマー」の解説の一部です。
「折りたたみの予測」を含む「フォルダマー」の記事については、「フォルダマー」の概要を参照ください。
- 折りたたみの予測のページへのリンク