戦争犯罪概念の協議
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 14:42 UTC 版)
UNWCCの非公式会議は10月26日から開始されたが、この会議の中で戦争犯罪そのものの定義についての協議が行われた。チェコスロバキア代表のエチェル(Bohuslav Ecer) は「一つの村を絶滅させるような行為は、(今はまだ)戦争犯罪ではないが、ルーズベルト大統領やチャーチル氏、イーデン氏(英外相)が言ったように裁かれねばならない。それゆえ、もっと広い範囲の戦争犯罪が必要である」と、戦争犯罪概念の拡大を主張した。第二回会議では戦争犯罪とは何かを指し示すものとして、1919年の「戦争の法規及び慣例違反」32項目のリストを暫定的に使用することが合意された。このリストが採用された理由は、作成に日本・イタリアが参加しており、ドイツも反対はしていなかったことがあげられている。UNWCCの協議は数十回にわたって行われ、その中で残虐行為はドイツ国家が一体となって行っているため、個々の犯罪容疑者だけでなく、国家やナチ党、親衛隊などの組織幹部を戦争犯罪人として裁くことが必要であると考えられるようになった。 また、小委員会である法律委員会では侵略戦争が戦争犯罪であるかどうかについて議論が行われたが、戦争犯罪ではないとする意見が多数派であった。
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