恩恵としての通貨暴落
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/11 08:47 UTC 版)
「ギリシャのユーロ圏離脱」の記事における「恩恵としての通貨暴落」の解説
ノーベル賞経済学者ポール・クルーグマンは、ギリシャがドラクマを復活させれば、導入の約1,2年後その通貨の減価によってギリシャ経済が回復に向かうであろうと述べる。ギリシャの観光業は、自国通貨安になることでより多くの観光客を呼び寄せることができるであろう。このような輸出主導型の景気回復の例としてアイスランドがあげられる。2008年のリーマン・ショックと世界金融危機の後にアイスランドは債務不履行となった。その翌年は実質6.5%のマイナス成長となったが、自国通貨アイスランド・クローナが暴落した。債務不履行以前は1ドル60アイスランド・クローナであったが、これが1ドル125アイスランド・クローナまで暴落した。この通貨暴落はアイスランドの輸出を後押しし、例えば観光業においては2011年に56万人の観光客を呼び寄せた。2013年には約3.3%の実質経済成長を記録するなど、順調に経済が回復している。 ギリシャの実質経済成長率 (%) スペインの実質経済成長率 (%) アイスランドの実質経済成長率 (%) アイスランド・クローナのUSドルに対する為替レート(2004年時を100とした場合)
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