心の生得性への進化心理学的視点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/04 09:24 UTC 版)
「進化心理学」の記事における「心の生得性への進化心理学的視点」の解説
本能と理性や学習は対極にあるとみなされ、ヒトは本能が消失していると考えられることがあるが、しかし直観的推論や学習には次のような特性がある。 複雑に特殊化されていて適応問題を解くことができる 通常、全ての人に確実に発達する 意識的な努力無しでも発達する 認識せずとも作動する 知的に振る舞うと言うような他の一般的な能力とは明らかにことなる プログラムの出力は一種の直観となってあらわれる。網膜の働きに意識的にアクセスできないように、その動作に気付くことはない。 生まれと育ちのどちらが相対的に重要かという議論に対しては(他の認知科学者と同様に)進化心理学者は生まれか育ちか、本能か理性か、生得的か経験的か、生物学的か文化的かという単純な二分法を否定する。環境が個体に与える影響は、進化的に形作られた認知機構の詳細に強く依存する。環境の影響は生得論と一貫性がある。 全ての種には、種普遍的、種典型的な進化的に形作られた構造がある。しかしそれは(全く同一の胃が無いように)個性がないという意味ではない。「認知的構造」は遺伝子と環境の産物である。それは人間の(特に祖先の)通常の環境の範囲内では確実に発達するような性質を持っている。進化心理学者は発達において遺伝子が環境以上に、生得性が学習以上に重要な役割を果たすとは仮定しない。
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