形式と位置づけ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 19:55 UTC 版)
並べた4つのコマを起承転結の配置とし、4コマ目にはオチを配置するのが基本的な表現形式である。現代の日本ではコマの配列は縦が一般的であるが、歴史的には必ずしもそうではなく(後述)、日本以外の地域でも「ピーナッツ」のような横配列や2列構成(田の字)などが見られる。現代の日本でも、1列に2コマ、あるいは2列構成とした作品がある。また都合上、5コマ(2列で5コマ目が他のコマの4倍。作品によっては最終ページに組み込まれることもあるが、1ページ目に組み込まれることが多く、この場合通常5コマ目の大オチがタイトル表紙を兼ねている)、3コマ(序破急)、8コマなどにコマ数が変動することもある。最近は、3コマ目にもオチを配置した2段オチと呼ばれるものや、本来は内容の表題であった小見出し(サブタイトル)もオチの要素とするもの(4コマ目まで読んで初めて小見出しの意味がわかるもの)など、必ずしも起承転結に沿わない形で笑いを取るものも多い。 複数のコマを使用した短い漫画は日本以外にも見られるが、世界的には必ずしも4コマが主流ではなく、欧米では3コマも数多く存在し、東南アジアのタイでも3コマが一般的である。一方、東アジアの韓国や中国では4コマが定着したスタイルとなっている。 4コマ漫画にはサブタイトルが付くタイプと付かないタイプがある。サブタイトルが付くタイプのものは、そのサブタイトルの対象となる内容が概ね3コマ目か4コマ目に描かれていることが多い。「4コマ漫画」の名称が示す通り、4コマで話が完成する1話完結の作品が多いが、サブタイトルの有無に関係なく、時系列で物語が進む連続性のある作品も多く、それらは実質的にストーリー漫画と変わらない。 コマの配置形式は上述のように様々な手法が採用されているが、珍しいものとしては、1コマ目と4コマ目が通常で、2コマ目と3コマ目が縦長2コマ分かつ幅が半分で横並びになっている「Ⅱ」のような形式で描かれる作品もある。
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