形式とジャンル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/29 08:58 UTC 版)
「ヨークシャーの悲劇」の記事における「形式とジャンル」の解説
『ヨークシャーの悲劇』はわずか10場で構成された珍しい劇である。印刷されたオリジナルのテキストには、「ALL'S ONE. OR, One of the foure Plaies in one, called a York-Shire Tragedy...(全部で1つ、つまり、ヨークシャーの悲劇と呼ばれた、1幕ものの4つの劇の1つ...)」であるとしている。これは明らかに、現存するものは全部で4つある劇の1つであることを意味している。この点から、この劇はジョン・フレッチャーの正典の1つ『Four Plays, or Moral Representations, in One』(1608年 - 1613年頃)に似たものだったに違いない。ちなみにフレッチャーは4つのうちの最後の2つを書き、残りは別の劇作家、おそらくネイサン・フィールド(Nathan Field)が書いた。こうした短編劇のアンソロジー形式はイングランド・ルネサンス時代から見られ、たとえば、『The Seven Deadly Sins』もそうである。しかし、失われた残り3つの劇がどんな内容で、作者が誰だったかはわからない。 ジャンルとしては「家庭悲劇(民衆悲劇)」である。これはイギリス・ルネサンス演劇のサブジャンルの1つで、普通の中流階級の人々の破滅に焦点を当てたものである。最初期の例では、やはりシェイクスピア外典に含まれる『フェヴァーシャムのアーデン』がある。
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