強熱減量とは? わかりやすく解説

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きょうねつ‐げんりょう〔キヤウネツゲンリヤウ〕【強熱減量】

読み方:きょうねつげんりょう

試料高温熱した際に減少する質量。主に鉱物無機化合物中の揮発性物質または有機物質量等しい。灼熱減量加熱減量


強熱減量(lg-Loss)

蒸発残留物強熱600±25で約30分間)したときに揮散する物質をいい,主に有機物質の量を示す。蒸発残留物強熱残留物濃度の差を強熱減量の値としています。 
 

強熱減量

975±25高炉セメント場合700±25)でセメント加熱したとき、揮発してしまう成分合計量である。揮発成分大半炭酸分である。強熱減量は新鮮度目安となり風化が進むと大きくなる

強熱減量(IL)

試料105~110蒸発乾固したときに残る物質蒸発残留物といい、強熱減量とはこの蒸発残留物をさらに600灰化したときに揮散する物質のことをいいます。強熱減量は水中有機物量の目安となりますまた、浮遊物SS)の強熱減量をVSSといい、水中有機性浮遊物量の目安となります富栄養化関連では、強熱減量やVSS藻類発生量推定する指標として用いられます。

強熱減量

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/01/21 11:30 UTC 版)

マッフル炉

強熱減量(きょうねつげんりょう、Ignition Loss、IL、ig.loss)は、分析化学において、土壌鉱物中に含まれる揮発性物質(主に有機物)の質量を指す。強熱減量は、強熱減量試験(Ignition Loss Test)による質量の減少率から算出される。強熱減量試験は、マッフル炉などによって試料を高温で加熱することによって行われる。

概要

強熱減量は、乾燥試料を高温で加熱し、加熱前後の質量比を算出することで求められる。たとえば土壌中の炭酸カルシウムは、高温で加熱することにより二酸化炭素として揮発するため、強熱減量から炭酸カルシウム含有量を測定することができる[1]

強熱減量を測定する目的は試料によって異なり、たとえば土壌中の有機物量の測定や、セメントの不純物混入量の推定、フライアッシュの不燃性汚染物質の混入量測定などがあげられる。またセメントなど、JIS規格によって強熱減量の上限が定められているものもある[2]

また、水質の指標となる浮遊物質量のうち、プランクトンなどの有機物を含む揮発性浮遊物質(Volatile suspended solids、VSS)の含有率も、強熱減量として算出することができる。

測定法

強熱減量試験は、電気マッフル炉などによって試料を加熱することで行うが、加熱温度や加熱時間、酸素量によって強熱減量が変動することが知られている[3]

地盤工学会は土の強熱減量試験について基準を設けており、乾燥させた試料を700-800℃で1時間加熱した値を、強熱減量とするとしている[4]。セメントの場合は、900-1000℃程度で加熱する。

脚注

  1. ^ 新城俊也、他(2003)「強熱減量試験による石灰質土の炭酸カルシウム含有量の測定」土と基礎 51(4), pp.32-34
  2. ^ セメントJIS改正のお知らせ 項目 改正内容 対象規格
  3. ^ 斎藤二郎他(1980)「有機質土の強熱減量法による測定結果について」土質工学会論文報告集 20(1) pp.7
  4. ^ 土の強熱減量試験方法



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