広義のコヒガン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 00:59 UTC 版)
Cerasus ×subhirtellaで学名表記される広義のコヒガン系には、樹高5m程度の比較的小さな亜高木の栽培品種が多く、狭義のコヒガン、ジュウガツザクラ、シキザクラ、オモイガワ、クマガイ、ウジョウシダレなどがある。このうちジュウガツザクラとシキザクラは珍しい二季咲き(春と秋から冬に咲く)の栽培品種である。このような二季咲きには、マメザクラとオオシマザクラとの雑種ではコバザクラ(フユザクラ)が、シナミザクラとエドヒガンの雑種にはコブクザクラがあり、ネパールにも秋に咲く野生種のヒマラヤザクラが存在している。 コヒガン系の中では例外的に大きく育つコシノヒガン(タカトオコヒガン)はコヒガン系の栽培品種とされることもあるが、コヒガンを野生の種間雑種と見なした場合はその品種 (form)、またはエドヒガンの変種とする考えもある。コヒガンの品種 (form) 扱いとしてはヤブザクラ(藪桜)やホシザクラ(星桜)などがある。 なおコヒガン、ジュウガツザクラ、シキザクラ、クマガイ、コシノヒガン(タカトオコヒガン)の各栽培品種には、それぞれに遺伝情報が違う複数のクローンがあり、同じ栽培品種であってもクローンごとに特徴に相違がある。これは接ぎ木や挿し木のほかにも他の個体と交雑した種子でも増殖され、その後に各個体の形態が似ていたことから別々の栽培品種として区別されず一つの栽培品種として認識されたことによるものと考えられている。
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