帯広系豚丼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 09:07 UTC 版)
北海道十勝地方の豚丼は甘辛いタレを付けて焼いた豚焼肉を丼飯の上に載せた丼物である。十勝地方に特有のこの種の豚丼は、1933年(昭和8年)に帯広市の大衆食堂「ぱんちょう」創業者である阿部秀司が考案したとされる。豚肉を砂糖醤油などで味付けした甘辛いタレで焼いたものを載せた丼飯で、十勝地方の名物として道東の飲食店で広く供されている。店舗によって肉の調理法(網焼きまたは鉄板焼き)や、トッピング(白髪ネギ、グリーンピース)などに違いがある。 十勝地方では明治時代末に養豚が始まり(この時代の開拓の苦労を表す言葉として依田勉三の句「豚とひとつ鍋」がある)、大正時代末期には豚肉食が一般的になりつつあったが、食材や調理器具の制限で料理法が限定されており、特に豚カツのような手の込んだ料理の提供は困難であった。阿部は調理が容易で庶民でも食べやすい料理ということで、鰻丼をヒントにした醤油味の豚丼を開発したという。 2003年以降は、牛丼チェーン店系との区別のため帯広系豚丼、十勝豚丼、帯広豚丼と呼称する場合もある。
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