帝位継承者をめぐって
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 15:43 UTC 版)
「オーストリア継承戦争」の記事における「帝位継承者をめぐって」の解説
ハプスブルク家はまた、15世紀以来神聖ローマ皇帝を世襲してきたが、女子は帝位に就けないので、マリア・テレジアの夫トスカーナ大公(元ロレーヌ公)フランツ・シュテファンの即位を要求した。しかしルイ15世のフランス宮廷は、ハプスブルク勢力を弱体化させる絶好の機会として背後で画策し、攻撃を仕掛けた。これがオーストリアと周辺諸国の間での戦争に発展した。 遡ると、ハプスブルク家はカール5世の所領を、スペインやイタリアおよび新大陸は嫡男のフェリペ2世に、オーストリア方面は弟のフェルディナント1世にそれぞれ相続させた。オーストリア系の祖であるフェルディナント1世には4男があり、三男以外の3人が成人した。次男フェルディナントは貴賤結婚により子孫に継承権が無かった。長男マクシミリアン2世の男系子孫は17世紀中に全て断絶し、カール6世が崩御したことで四男カールの系譜も男系が断絶した。 バイエルン選帝侯カール・アルブレヒトは、カール6世の兄ヨーゼフ1世の次女マリア・アマーリエの夫であったが、皇帝の女婿であったことのみを継承権の根拠とはしなかった。カール・アルブレヒト自身も、フェルディナント1世の長女アンナの子孫であり、フェルディナント1世の男系子孫が断絶した今、適法の相続者であるとして権利を主張した。 オーストリア・ハプスブルク家の継承に関する系図 フェルディナント1世 (バイエルン公)アルブレヒト5世 アンナ カール マクシミリアン2世 ルドルフ2世※断絶 マティアス※断絶 フェルディナント2世 長・五・九・十男:夭折三・六・七・八男:断絶 レオポルト1世 ヨーゼフ1世※男系男子断絶 カール6世※男系男子断絶 カール・アルブレヒト マリア・アマーリエ マリア・テレジア (ロレーヌ公)フランツ・シュテファン
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